rhの読書録

とあるブログ書きの読書記録。

ぶんぶくたぬきのティーパーティー / 森永あやみ

ぶんぶくたぬきのティーパーティ 1巻 (LAZA COMICS)

ぶんぶくたぬきのティーパーティ 1巻 (LAZA COMICS)

 面白いWebマンガを探していた時に見つけた作品なのだが、今すぐアニメ化して欲しいくらいクオリティが高いのに、それほど話題になっていないように見える。

 『ぶんぶくたぬきのティーパーティ』森長あやみ | まんだらけWEBコミック ラザ

 主人公「屋敷ふみ」は化け狸の女の子で、家族も全員化け狸。父も母も人間の姿だが、人を「化かす」いわゆる超能力を持っている。特に母親のそれはチート級。

 しかしなぜかお兄ちゃんだけは生まれつき人間に化けることができず、飼い犬同様の扱いを受けている。

 そんなわけで見た目は完全にただのタヌキなお兄ちゃんだが、妙に博識で毎回様々な雑学を教えてくれる。

 学生のふみは飼育部に所属するが、部員仲間も全員動物が化けた女の子。それぞれキツネ・コウモリ・三毛猫。


 そんな彼らの日常が実にほのぼのと描かれる一ページギャグ漫画なのだが、ギャグのセンスがなかなかにトガッていて、ほのぼのタッチの絵柄とうまくコントラストをなしている。

 パロディ、ブラック、メタなど、ギャグの引き出しが広く、知性を感じさせる。ちなみに作者は作画担当とネーム担当の二人組とのこと。

 子どもにも美少女アニメ好き層にもウケそうな可愛いキャラクターも魅力。ふみの「アホの子」加減が絶妙。

 ふみ5歳編や母の学生時代編などときおり挟まる外伝もアクセントになっている。突然宇宙人や魔界の生き物が出てきたりするが、大抵一発オチなのがまたおかしい。


 とにかくサラッと読めるのに何度読んでも飽きない味わい深さがある。こんなマンガはなかなかない。本当にもっと人気が出て欲しい。気になった人はWeb版をチェック!