rhの読書録

とあるブログ書きの読書記録。

ギター上達のための全知識 / 養父貴

 今年に入ったあたりから、ギターを弾いている。主にソロギター。

 十数年前に買って自宅でぼちぼち弾いていたアコギ。コードを弾くだけでそれなりに満足して、最近はすっかりしまいこんでいたが、引っ張り出して練習し始めた。

 だんだん練習することそのものが楽しくなってきていて、運指とかスケールとかの練習ばかりしてしまい、一向に曲が弾けるようにならないのは、だいぶよくない感じなのかもしれないが、特に目標があるわけでもないのでそれはそれでいいのかもしれない。

 もっとギターを上手くなりたい。でもよくある「入門書」ではどうも物足りない。コードで曲を弾いて、ちょこっとアルペジオもやって、それで終わり、みたいなものばかり。そういう本も「ギターの楽しさに最短距離でたどり着く」という意味で間違いなく価値はあるが、それで飽きてしまった自分向けではない。

 そんな自分がたどり着いたのが本書。

 いわく、芸術は精神の具現化である。

 精神的欲求によって生じる「想像力」、それを音としてイメージする「変換能力」、そして実際に音を鳴らす「表現力」。この3つのプロセスによって音楽は生まれる。

 というように精神面から「音楽すること」、ひいては「ギターを弾くこと」についての精神面から語ってくれる。実にフランクな口調で。

 なぜ人はギターを弾くのか? もちろんその答えは人それぞれではある。

 しかしその「人それぞれ」をキチンと言葉で伝えてくれる入門書のは稀だ。

 ギターを通して表現するから言葉はいらない、ということなのかもしれないが。


 もちろん精神面だけでなく、実践的な知識も授けてくれる。

 アドリブやボイシングなど、正直言って自分には高度な内容が多く、機材やライブなどエレキギター中心の知識なこともあり、直接役立ちそうなことはそれほど多くはなかった。なにせ自分は、Bコードの押さえ方に変なクセがある事に気づいて矯正しているくらいの初心者。

 しかしプロのギタリストがどのような心構えと実践で演奏しているのかを知ることができで、これから自分が音楽を聴くときの「解像度」がだいぶ上がった感がある。

 練習についての心得、スケール練習やピッキング、メトロノームの活用など、わかる範囲のものはちゃんと取り入れていきたい。