rhの読書録

読んだ本の感想など

2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

熟達論―人はいつまでも学び、成長できる― / 為末大

熟達論―人はいつまでも学び、成長できる―作者:為末大新潮社Amazon オリンピック陸上競技メダリストの為末大による、熟達についての本。著者の本を読むのは初めて。 どうすれば上手くなれるか。どうすれば技術を高められるか。多くの人が関心を寄せる課題だろ…

鍵のかかった部屋 / ポール・オースター

鍵のかかった部屋 (白水Uブックス 98 海外小説の誘惑)作者:ポール・オースター白水社Amazon ポール・オースターによる「ニューヨーク三部作」の3作目。 若手評論家の主人公は、幼馴染のファンショーが、ある日突然、大量の小説、詩、戯曲などを書き残して失…

わたしは孤独な星のように / 池澤春菜

わたしは孤独な星のように作者:池澤 春菜早川書房Amazon 声優で文筆家の池澤春菜の、初の短編SF小説集。 自分が子供の頃から、アニメキャラの声としてその声を聞いていた、あの池澤春菜が文筆活動をしている、という情報はラジオ『アフター6ジャンクション』…

街とその不確かな壁 / 村上春樹

街とその不確かな壁作者:村上春樹新潮社Amazon とにかく本作を読んでみて欲しい。読んで、自分で判断してみて欲しい。あらゆることを。 いや、そんなことを言っていたら本の感想を書くという行為が成り立たないのはわかっている。別に成り立たなくてもいい気…

電気羊と夏の海で / 小島アジコ

kuragebunch.com 小島アジコ『電気羊と夏の海で』を読んだ。Web漫画の1話について感想を書くのは初めてなのだけれど、自分の中に得体の知れない「感想書きたい欲」が湧いてきたのでちょっと書いてみることにする。 祖父の遺言に従い、彼が住んでいた家にいく…

芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか / 市川真人

芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか (幻冬舎新書)作者:市川真人幻冬舎Amazon 前回、佐々木敦『成熟の喪失』を読み、江藤淳の「成熟論」と村上春樹作品との関係を知りたくなった。rhbiyori.hatenablog.jp ググって出てきた本書がそれに役立ちそうだっ…