rhの読書録

とあるブログ書きの読書記録。

名著の話 / 伊集院光

名著の話 僕とカフカのひきこもり (角川学芸出版単行本)作者:伊集院 光KADOKAWAAmazon NHKの番組『100分de名著』で取り上げた本と、番組でその本を紹介した専門家を再び呼び、レギュラー出演者である伊集院光との対談を収めた本。 伊集院光は、あえてその本…

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 近現代作家集 Ⅲ

近現代作家集 III ((池澤夏樹=個人編集 日本文学全集28))河出書房新社Amazon 読みたくない本を読みたい、と思った。 あるいは、読みたい本を探して読む、という行為に限界を感じた、と言うべきか。 とにかく、自分自身では選ばないような本を読みたい気分に…

村上春樹の100曲 / 編著 栗原裕一郎

村上春樹の100曲 (立東舎)作者:栗原 裕一郎,藤井 勉,大和田 俊之,鈴木 淳史,大谷 能生立東舎Amazon 村上春樹の小説作品に登場する楽曲の中から100曲をピックアップ。楽曲の背景、小説上での用いられ方、そしてその含意・ニュアンスを解説した本。 巻末に、全…

『HUNTER×HUNTER』暗黒大陸編を読み返した 「数を多くすること」への挑戦

HUNTER×HUNTER モノクロ版 37 (ジャンプコミックスDIGITAL)作者:冨樫義博集英社Amazon なにかお金を使わず自分の好きなことだけをして時間を潰したい、と考えた結果、『HUNTER×HUNTER』暗黒大陸編を読み返すことにした。現在37巻までコミックス刊行中。 一般…

文体練習 / レーモン・クノー 著 朝比奈弘治 訳

文体練習作者:レーモン・クノー朝日出版社Amazon とあるごく些末なエピソードを、手を変え品を変え、多種多様な99パターンの文体で書いた本。そういう本がある、ということは昔から知っていたが、手に取るのは初めて。 はっきりいって最初は読みにくかった。…

みみずくは黄昏に飛びたつ / 川上未映子 村上春樹

みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)作者:川上未映子,村上春樹新潮社Amazon 訊き手、川上未映子、語り手、村上春樹。小説家同士のインタビュー本。 『職業としての小説家』などでも語られていた創作論が中心的内容。様々…

フリースタイル言語学 / 川原繁人

フリースタイル言語学作者:川原繁人大和書房Amazon 表紙と本文をチラ見して、面白そうな本だなぁ、と思って手に取ったのだけれど、以前ポケモンの名前の研究でバズって、ライムスター宇多丸のラジオにも出ていた人だということに後から気づいた。 最近はラジ…

「坊っちゃん」の時代 / 関川夏央 谷口ジロー

坊っちゃんの時代 : 1 (アクションコミックス)作者:谷口ジロー,関川夏央双葉社Amazon 他のことにリソースを割くようになったのでこの読書ブログを書く時間が無くなり、書き方の感覚もだいぶ無くなってしまった。 読書は一応しているが熟読というほどでもな…

やがて哀しき外国語 / 村上春樹

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)作者:村上春樹講談社Amazon 再読。途中何度も「この本読んだことあるかも」と思いつつ読み終え、読書記録サイトをチェックしたら2015年に一度読了していたことが判明。 既視感のある話が出てきても、別の村上春樹関連本の引…

ペット・サウンズ / ジム・フジーリ 村上春樹 訳

ペット・サウンズ (新潮文庫)作者:ジム フジーリ新潮社Amazon アメリカのバンド、ビーチボーイズが1966年に発表したアルバム『ペット・サウンズ』はロック史に残る名盤とされている。音楽雑誌が行う「ロックの名盤ベスト100」的な企画では、ほぼ確実にトップ…

しらふで生きる 大酒飲みの決断 / 町田康

しらふで生きる 大酒飲みの決断 (幻冬舎文庫)作者:町田康幻冬舎Amazon 酒。飲まずにはいられないもの。という自分は酒は飲まない。 理由は、自分のような人間が酒を飲みだしたらいよいよ終わりだな、という確信があるから。自己評価の低み。今ではすっかりぼ…

書き出し「世界文学全集」 / 柴田元幸

書き出し「世界文学全集」河出書房新社Amazon 小説の書き出しを読むのが苦手だ。 何の予備知識もないまっさらな状態で、文章を読み始めなければならない。与えられる情報はせいぜい表紙と著者名のみ。そこからその文章が何を伝えようとしているのかを汲み取…

ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 / 千葉雅也 山内朋樹 読書猿 瀬下翔太

ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論 (星海社 e-SHINSHO)作者:千葉雅也,山内朋樹,読書猿,瀬下翔太講談社Amazon 自分はブログを書いている。いちおう10年以上。普段は別のブログをメインで書いている。このブログは読書感想用。数年間あまり本を読…

いつもそばには本があった。 / 國分功一郎 互盛央

いつもそばには本があった。 (講談社選書メチエ)作者:國分功一郎,互盛央講談社Amazon 哲学者の國分功一郎と、思想史学者の互盛央が、哲学や思想に関する本にまつわる記憶を中心に、様々なテーマで語り合う。 形式としては「往復書簡」に近いが、互いが互いに…

日本のジーパン / 林芳亨

日本のジーパン (光文社新書)作者:林 芳亨光文社Amazon 昔、リゾルトのジーンズ「710」を履いていたことがある。家族が筋トレしすぎて足が太くなって履けなくなったのでお下がりで貰った。 めちゃくちゃ履きやすかった。当時はリーバイス501ばかり履いていた…

増補改訂版「アニメ評論家」宣言 / 藤津亮太

増補改訂版 「アニメ評論家」宣言 (ちくま文庫)作者:藤津 亮太筑摩書房Amazon 普段アニメをあまり観ない自分が、アニメにまつわる本書を手に取ったのは、著者がラジオ番組『アフター6ジャンクション』に定期的に出演し、アニメについてトークするのをたびた…

批評王 / 佐々木敦

面白く読んだ本だけれど、なんだか感想を書くキーボードを叩く指が進まない。 「批評王」に批評されてしまう! という感じがする。 というのはあくまでもののたとえであって、実際に著者が直接殴り込んでくるとかそういうことを心配しているわけじゃない。絶…

ぜんぶ本の話 / 池澤夏樹 池澤春菜

池澤夏樹と池澤春菜が親子である、という事実は、『スティルライフ』を読み、『ケロロ軍曹』を観ていたネットオタクの自分としては、結構ものすごいことではあった。 が、イマイチ世間的に騒がれていない印象があった。両者の分野に結構な距離があったからだ…

1998年の宇多田ヒカル / 宇野維正

『1998年の宇多田ヒカル』を読了。著者のことはポッドキャスト番組『三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The』で知った。ここ数年、読書から遠ざかっていた自分にとって主たるカルチャーの供給源は専らラジオやPodcastだった。1998年の宇多田ヒカル(新潮新書…

珈琲飲み / 中根光敏

かれこれ20年くらい、夕食後に1杯のドリップコーヒーを飲むのが習慣になっている。改めて考えてみると実に長い。最近は目覚めのインスタントコーヒーも日課になっている。 今年の2月、ふと思い立ち、粉末のレギュラーコーヒーではなく、初めて焙煎された豆の…

むらさきのスカートの女 / 今村夏子

暖かくなってきて活動的になり読書を再開。気になっていた小説を読む。今村夏子『むらさきのスカートの女』。著者の小説を読むのは『こちらあみ子』以来2作品目。ネタバレありの感想。 近所でよく見かけるむらさき色のスカートを穿いた女性と、それを観察す…

ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門 / 宇多丸 高橋芳朗 DJ YANATAKE 渡辺志保

ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門作者:宇多丸,高橋 芳朗,DJ YANATAKE,渡辺志保NHK出版Amazon 先日ヒップホップの歴史の本を読んだので、さらに続けて知るために手に取ったのが本書。 2018年1月にNHK-FMで放送されたラジオ番組「今日は一日"RAP"三昧」と…

文化系のためのヒップホップ入門 / 長谷川町蔵 大和田俊之

文化系のためのヒップホップ入門作者:長谷川 町蔵,大和田 俊之アルテスパブリッシングAmazon 正直に告白します。ずっとラップのことをよく出来たダジャレだと思っていました。ごめんなさい。 と、そんな自分がヒップホップのことを知るべくこの本を読んでみ…

ウィー・アー・ザ・ワールドの呪い / 西寺郷太

ウィ・アー・ザ・ワールドの呪い (NHK出版新書)作者:西寺 郷太NHK出版Amazon 西寺郷太のことはライムスター宇多丸のラジオ番組で知った。『アフターシックスジャンクション』で彼が担当する特集コーナー「洋楽スーパースター列伝」は例外なく面白いのでぜ…

タテの国 / 田中空

はてブで見かけたマンガ「タテの国」を一気読みしてしまった。自分にしては珍しく、ネットの評価を見る前に感想を書けそうなので書く。shonenjumpplus.com 「2001年宇宙の旅(wikiや映画紹介本であらすじだけ知ってる)」のオマージュであり、おそらく「世界…

哲子の部屋 Ⅰ: 哲学って、考えるって何? / NHK『哲子の部屋』制作班 國分功一郎

たまに哲学の本を読むが別に哲学に詳しいわけじゃない。 自発的に哲学の勉強をしているわけではないし、まして研究などというものとは無縁なので、一向に知識が深まることがない。今日も一般向けの哲学の入門を読んで、ああ面白いなと思ってそれで終わり。 …

ゴールデンカムイ(連載版)を読んだ感想

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)作者:野田サトル集英社Amazon 「となりのヤングジャンプ」で無料開放していた漫画『ゴールデンカムイ』。一週間くらい前に2日がかりで全部読んだ。 あれだけの作品なので咀嚼するのに時間がかかったが…

ティンブクトゥ / ポール・オースター

柴田元幸翻訳の小説を読んでみよう、とだいぶ前に買っておいたこの本。しばらくぶりに手に取り読み進めたら、ハマった。 (文庫版の)30ページあたりから、主人公であり犬の「ミスター・ボーンズ」の飼い主である「ウィリー」のことが、すっかり好きになって…

赤瀬川原平の名画読本 / 赤瀬川原平

絵画のことがわからない。正直に言って、さっぱりわからない。人はなぜ絵を描き絵を観るのか。 今まで絵画というものと無縁の人生を送ってきた。一度だけ、散歩中にたまたま見つけた「フランシス・ベーコン展」に入ったことがあるが、それとて、ある批評家が…

「自分」を生きるための思想入門 / 竹田青嗣

「自分」を生きるための思想入門 (ちくま文庫)作者:竹田 青嗣発売日: 2005/12/01メディア: 文庫 書きたいことはある。いつもある。 でも、こんなことを書いていいのか?と躊躇する。 なぜか。 そりゃあ一応まかりなりにも人目に触れる可能性のある文章だから…