池澤夏樹と池澤春菜が親子である、という事実は、『スティルライフ』を読み、『ケロロ軍曹』を観ていたネットオタクの自分としては、結構ものすごいことではあった。
が、イマイチ世間的に騒がれていない印象があった。両者の分野に結構な距離があったからだろうか。それが逆に、そこに「七光り」的なものが無いことの証左にもなっていると言える。
近年になってようやく本書のような共演をするようになった模様。ラジオ『アフターシックスジャンクション』の出演が、自分が本書を知ったきっかけ。
そんな二人がこれまで読んできた本について語り尽くしたのが本書。かたや世界文学全集と日本文学全集の両方を編纂した父・夏樹。かたや小学校の図書室の本をすべて読み尽くし転校したがって親を驚かせた娘・春菜。
SF、ミステリーなど、自分が通ってこなかったジャンルが中心なのでうかつなことは言えないが、ブックガイドとして信頼できる。というかしていきたいと思っている。