rhの読書録

読んだ本の感想など

2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

工場 / 小山田浩子

工場(新潮文庫)作者:小山田浩子新潮社Amazon そういえばこんな小説があったな、と思って、手に取った。2010年の発表当時、表題作の『工場』はちょっとした話題になったと記憶している。不思議な動物が出てくる工場の話として。 読み始めてすぐは、正直言っ…

ゴドーを待ちながら / サミュエル・ベケット

ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット)作者:サミュエル ベケット白水社Amazon なにかと引用や言及が多い作品なので、読んでみることに。 戯曲をちゃんと読むのは初めてだった。以前、何度かシェイクスピアの戯曲を読もうとしたこともあったけれど、全…

国のない男 / カート・ヴォネガット

国のない男 (中公文庫 ウ 8-1)作者:カート・ヴォネガット中央公論新社Amazon 日本では2007年に出版された、カート・ヴォネガット最後の著作となったエッセイ。 なにが好きで、なにが嫌いかを、ヴォネガットはフランクかつ直裁に語る。こんなふうに怖いもの知…

<責任>の生成ー中動態と当事者研究 / 國分功一郎 熊谷晋一郎

<責任>の生成ー中動態と当事者研究作者:國分功一郎,熊谷晋一郎新曜社Amazon なぜ、ある人の行動に対して「責任」を問うことができるのか? 罪を罰したり、反対に免罪したりすることができるのか? それはその人が、その行動を自らの「意志」で選んだから。 …

「で、どうやって読む本を探すのか?」について

もし誰かに「オススメの本は?」と聞かれたら。 とりあえず自分の知っている中から、今のその人に合いそうな本を探すだろう。 でも本当は「自分で探すのが一番いいよ」と言いたい。 自分で自分の読む本を選べることが、読書という行為が持つ最大の長所の一つ…

ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック / 村上 春樹

ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック (村上春樹翻訳ライブラリー f- 3)作者:村上 春樹中央公論新社Amazon スコット・フィッツジェラルドという100年前の小説家と、今の自分には、全然関係が無い。大人になった今の視点に立ってみると。 村上春樹は偉大…